株式会社ULTIMATE PLANNINGは、「アルティメット」の普及を目的に活動しています。
アルティメットは、フリスビーを使った7人制のチームスポーツで、パスを繋いで相手のエンドゾーンでキャッチすることで得点します。審判がいないため、選手同士がフェアプレーを重んじる「スピリット・オブ・ザ・ゲーム」が大切にされています。
ここでは、このスポーツをやっている方、気になっている方、まだ知らない方、全ての方がアルティメットを理解するための一歩になればいいなと考えています。
アルティメットに関する基礎的な解説・情報に加え、実際にプレーしている学生・選手からの声も掲載します。
また、大会情報など最新ニュースも随時掲載いたします。
今回は社会人選手のインタビューです。
まず初めに、自己紹介をお願いします。
金井友です。
大阪体育大学から社会人チーム壱(UNO)に所属し、アルティメットをしていました。幾度となる怪我もあり、2年前に引退しましたが、今年はチームに復帰しプレーをしています。
戦歴
文部科学大臣杯全日本アルティメット選手権
2014 優勝
2015 優勝
2016 優勝
2017 準優勝
2018 優勝
2019 第3位
CLUB JUNIOR INVITATIONAL ULTIMATE TOURNAMENT
2015 優勝
2016 優勝
2017 準優勝
2018 準優勝
CLUB Jr ULTIMATE DREAM CUP
2013 優勝
2014 優勝
世界アルティメット選手権
2016 ウィメン部門日本代表選出
第4位
アルティメットを始めたきっかけは何ですか?
専門学校の先輩でアルティメット部に所属されていた方々にお話を伺い、アルティメットに興味を持ったことが入部のきっかけになりました。「日本代表になれるチャンスのあるスポーツ」という言葉にも惹かれました。
アルティメットをやっていてよかったこと・嬉しかったことを教えてください。
①人との出会い
アルティメットをしていなければ、こんなにもたくさんの仲間に出会うことはありませんでした。今でも大学時代の同期や先輩、後輩との繋がりがあります。もう出会って18年と思うと、長い付き合いです。これだけ長く付き合いが続いているのも、苦楽を共にしたからだと思います。この18年間で出会った人の数だけ思い出があり、それが人生においての糧となっています。
②日本一になるための覚悟
マイナースポーツではありますが、「日本一」になることは簡単なことではありませんでした。
戦術やチーム力、走り勝つための持久力、平日の使い方など、日本一になるまでの道のりは厳しく長く、仕事と両立することも慣れるまでは大変でした。また、関東のように人口が多くない中部地区で人を集めることの難しさや、関西から毎週末3時間かけて通う大変さなど、プレー面以外のことでも多くの山場がありました。
振り返ってみると苦しいことの方が多かったですが、色々な試練を乗り越え勝ち得た「日本一」の経験は、一生の宝物です。そして、日本一になるための覚悟を、身を持って経験することができました。
③かけがえのない仲間に出会えたこと
日本一に向かって汗水を共に流してきた仲間たちに出会えたことも、私にとって一生の宝物です。壱に入った当初はハイレベルな技術や知識に全然付いていけず、アルティメットを楽しめませんでした。しかし辞める選択肢は全く無く、下手くそながらチームの一員になるために練習に励んでいました。
私がここまで続けられたのは、厳しさの中に優しさのある先輩方や、厳しい練習の中にも笑いの渦を巻き起こしてくれる関西のメンバーがいたからです。
そんな仲間に支えられながら、厳しい環境に身を置き続けられたことで少しずつアルティメットを楽しめるようになり、壱で多くの技術や知識を得ることができました。この経験は、現在、学生たちに指導するとき生きているため、壱でやってきてよかったなと思います。
アルティメットをやっていて大変だったこと・苦労したことは何ですか?
前述にも書きましたが、関西に住みながら愛知県まで毎週末練習に行くことです。慣れてしまえばなんとかなりましたが、体力的にも金銭的にも大変な経験でした。
一番大変だったことは、金銭面です。
アルティメットは、基本全て実費で活動をしています。国内活動費(グランド使用料、遠征費、宿泊費、食費など)だけでなく毎年のように海外遠征に行っていたため、渡航費、渡航先での活動費などを含めると、年間で70万円以上かかっていました。
また、昨年は縁がありU 24日本代表ウィメン部門のマネージャーをしていました。アルティメットの世界では、日本代表マネージャーの、国内、国外活動費全てが実費です。この活動で得た経験や思い出はお金では買えないものでしたが、日本代表を強くするためにはマネージャーの存在は必要不可欠であり、そのマネージャーの活動費の負担を減らすことは必要だと感じました。
アルティメットのおすすめポイントはどこですか?
かけがえのない仲間に出会い、人生の糧となる経験をすることができること。また、色々な国に行くことで、日本にはない文化に触れることができること。
1日のスケジュール感を教えてください。
【選手時代】
・練習がない日(週2〜3)
7:00〜18:00仕事(トレーニングをしない日は20:00まで仕事) 18:30〜20:00トレーニング 20:30〜食事、入浴、自由時間 23:30ごろ就寝
・練習がある日(土日)
1日目
5:30起床 6:15〜7:00集合場所に移動 7:00〜合流して車で愛知に向かう 10:00〜16:00練習 16:00〜洗濯、食事など(チームメイトの家に宿泊)
2日目
9:00〜16:00練習 17:00〜帰路 21:00ごろ帰宅、洗濯、片付けなど 23:00就寝
・遠征時
静岡に行く時は、金曜日に誰かの家に泊まり、2時か3時ごろに出発して翌日9時ごろから練習。
今後の目標を教えてください!
壱のサポート。
関西中四国のレベルアップに貢献したい。
ありがとうございました。
アルティメットは単なるスポーツではなく、チームワーク、フェアプレーの象徴です。インタビューを通じて、選手たちの熱意と努力がいかにこのスポーツを特別なものにしているかを感じることができました。アルティメットプランニングでは、これからもアルティメットが多くの人々に広がっていくことを願うとともに、次世代の選手たちがスポーツを通じて成長し、新たな歴史を築いていくことを期待しています。